WEB記事_2018.06.27

1998年。「外れるのは、カズ、三浦カズ」‥・・

あの時、カズと一緒に日本中のサッカーファンが負った深い傷が、20年の時を経て大きな意味を持ったと思った。

過ぎた時間は戻らないけど、過去に起きた出来事の意味を未来で創ることができると、カズは教えてくれた。

  

  

だから本田圭佑は必要だ──「カズ落選」を経た日本代表の成長

  

批判に晒され、矢面に立つ。エースとは、存在だけでチームに貢献できる替えの効かない選手である──。

 サッカー日本代表はW杯1次リーグ突破をかけ、28日(木曜)日本時間23時からポーランドと戦う。24日のセネガル戦では後半33分に途中出場した本田圭佑が同点弾を決め、2対2の引き分けに持ち込み、H組の首位をキープ。決勝トーナメント進出に大きく前進した。

 批判を浴びていた本田が同点ゴールを決めたことで、ネット上では謝罪の声も挙がっている。前監督のハリルホジッチ体制では先発メンバーから外れ、ベンチを温めることも多かった本田は、西野朗監督が就任したことでW杯に出場できたという穿った見方もされていた。

 本田は試合後、「叩かれるのホントに感謝してる部分がある」と前置きした上で、「そうじゃない人もたくさんいるから、それはちゃんとみんなが守ってあげないといけないと僕は思っているんで、メディアの皆さんもね、割とそこの上げ下げを楽しむのは僕だけにしておいて欲しいなというふうに思います」と語った。スポーツライターが話す。

「本田がいなければ、香川(真司)が過剰に叩かれて、余計なプレッシャーを背負ったかもしれない。最近の代表戦での動きだけを考えれば、本田はメンバー漏れしてもおかしくなかった。これは想像ですが、西野監督が本田を選出した理由の1つには、フランスW杯のカズ落選の影響もあるのではないかと思います。あの時はカズが抜けたことで、城彰二にものすごい重圧が掛かりましたから」

 日本が初のW杯出場を決めた1997年のフランス大会予選、日本の大黒柱であるカズこと三浦知良は初戦のウズベキスタン戦で4ゴールを挙げる大活躍を見せる。しかし、3戦目の韓国戦で尾てい骨を痛めた後も強行出場を繰り返したことで状態が悪化。

 4試合目のカザフスタン戦で加茂周監督が更迭されると、点を獲れないカズにバッシングの矛先が向かった。フランス行きを決めたイランとの第3代表決定戦ではカズに代わって出場した城彰二が同点ゴールを決め、メディアやファンは“世代交代”を煽り、カズに限界説を唱えて引導を渡そうとしていた。

  そして1998年6月2日、岡田武史監督の口からW杯直前にカズのメンバー漏れが発表される。そして、城彰二を「フォワードの軸に考えている」と報道陣に公言した。城はのちに自著『サッカー界のぶっちゃけ話』(宝島社)で、記者から岡田監督の言葉を伝え聞いた時の心境を語っている。

〈岡田監督から「お前を軸に考えている」とは言われていなかった。記者の言葉が耳から離れなくて、激しく動揺した。こんなにも気持ちが揺さぶられて、落ち着かなかったのは、サッカー人生で初めてだった〉

 カズがいなくった代表で、城は初めて“キング・カズ”と呼ばれる所以を実感したという。

〈練習後は毎日欠かさずコメントを求められた。お願いだから放っておいてくれ、と叫びたくなったこともある。そういえばカズさんも、好不調に関係なくメディアに声かけられ、必ずコメントをしていた。こういうところでもエースの重圧と戦っていたのか、と気づかされた〉

 フランス大会は3戦全敗。城も無得点に終わり、戦犯扱いされた。たとえ先発出場しなくても、カズのようにメディアやファンからの批判の盾になる存在が必要だとサッカー界は身を持って知ることになる。それが今回の本田の立ち位置ではないだろうか。

 チームには、批判を一身に浴びるカズや本田のような、ピッチ外の目に見えない重要な役割を背負う存在がいつの時代も必要なのかもしれない。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180627-00000010-pseven-spo

  

久々に胸が熱くなる、良い記事だった。

いよいよ今夜、ベスト16を賭けたポーランド戦。

がんばれ!日本!

  

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